5.1. ARM でのインストーラの起動

5.1.1. TFTP からの起動

ネットワークからの起動には、ネットワーク接続と TFTP ネットワークブートサーバ (DHCP, RARP, BOOTP) が必要です。

ネットワーク起動をサポートするインストール方法は、 項4.3. 「TFTP ネットブート用ファイルの準備」 で説明します。

5.1.1.1. NetWinder での TFTP からの起動

NetWinder には 2 つのネットワークインターフェースがあります。 10Mbps の NE2000 互換なカードが eth0 で、 100Mbps の Tulip のカードが eth1 です。

注意

インストールシステムを起動するには NeTTrom 2.2.1 以降が必要です。 NeTTrom 2.3.3 をお勧めします。以下に示すファイルを ftp://ftp.netwinder.org/pub/netwinder/firmware/ から入手してください。

  • nettrom-2.3-3.armv4l.rpm

  • nettrom-2.3.3.bin

  • nettrom-2.3.3.bin.md5sum

再起動したらブートプロセスをカウントダウンの途中で中断させます。 まずネットワークの設定が必要です。スタティックなアドレスの場合は


    NeTTrom command-> setenv eth0_ip 192.168.0.10/24

とします。24 はネットマスクで立っているビットの数です。 ダイナミックなアドレスの場合は


    NeTTrom command-> boot diskless

とします。TFTP サーバがローカルなサブネットにない場合は、 route1 の設定も必要です。残りの設定はほぼ通常通りです (save-all の段階は省略しても構いません)。


    NeTTrom command-> setenv kerntftpserver 192.168.0.1
    NeTTrom command-> setenv kerntftpfile tftpboot.img
    NeTTrom command-> save-all
    NeTTrom command-> setenv netconfig_eth0 flash
    NeTTrom command-> setenv kernconfig tftp

通常のディスクからの起動と衝突するのは最後の 2 つだけなので、 その直前で save-all しておくと安全です。 こうするとネットワークの設定が保存され、 再びネットワークから起動するときに設定を再利用できます。 行った設定を見直すには、printenv コマンドを使います。 最後に、NeTTrom 変数 cmdappendnoinitrd オプションが設定されていたら (これは 2.4 カーネルの起動に必要です)、 これを削除しなければなりません。 そうしないとダウンロードしたカーネルから、同じくダウンロードした ram ディスクを用いて起動することができません。

5.1.1.2. CATS での TFTP からの起動

CATS マシンでは、Cyclone プロンプトで boot de0: のように入力してください。

5.1.2. CD-ROM からの起動

ほとんどの人にとって、 Debian CD セット を使うのが一番簡単な入手経路かと思います。 CD セットが既に手元にあり、 かつインストールするマシンが CD から直接起動できるようなら、 ツイています! 単に CD-ROM をドライブに入れてリブートし、次の章に進んでください。

CD ドライブに特殊なドライバが必要で、 インストール初期にはアクセスできないかもしれないことに注意してください。 CD が使えないハードウェアで起動する標準的な方法を知るには、本章に戻って、 動くであろう別のカーネルや別のインストール方法について読んでください。

CD-ROM から起動できなくても、 希望する Debian システムコンポーネントやパッケージを、 おそらく CD-ROM からインストールできるでしょう。 単純にフロッピーなどの別のメディアを使って起動してください。 OS、基本システム、任意の追加パッケージをインストールする場合、 インストールシステムを CD-ROM ドライブに向けてください。

起動に問題があれば、項5.3. 「インストールプロセスのトラブルシューティング」 をご覧ください。

Cyclone コンソールプロンプトから CD-ROM を起動するには、 boot cd0:cats.bin というコマンドを使ってください。